言葉どおりではない気持ち

酒場まぼろし

チョコちゃんが飲んでいる。

 

「この前、学生時代の友人が電話くれたんだけれど、酔っぱらっててね。

自分はダメな人間だ、ってこぼしてばかりで、段々この人はどうしたいのかな?って聞

きたくなって聞いちゃったの。ダメな人間から変わりたいの?そのままでいたいの?って。」

 

「そしたら?」

 

「私にそんな風に切り返されたことなかったからびっくりしたみたいで。

チョコちゃんは昔からいつもニコニコ見守ってくれてた優しい人だと思ってたけれど、

そんな風に言うなんてビックリしたよ、って。」

 

「イメチェンしちゃったね(笑)。」

 

「でもさ、学生時代優しい人と思われてたみたいだけれど違うの。

あの頃は人に嫌われたくなかったから自分を守るためにニコニコしてたの。」

 

「そうなんだー。」

 

「それ言ったらまた驚かれた(笑)。」

 

「でも、言葉通りにとっちゃうなんてすごく素直な友達なんだね。」

 

「うん純粋なの。そこがいいところだよね。」

 

「でも人の気持ちって、言葉通りの意味でないほうが多かったりするけどね。」

 

「そうだよね。人の心は複雑だからね。」

 

「で、その人は変わりたいの?そのままでいたいの?」

 

「それには答えないで、違う話題に切り替えちゃったよ。」

 

「それは、かなり動揺してたのね。」

 

「うん。優しい子だと思っていた私からキツイ質問されて

ショックだったかもしれないけれど、私からしたら、当時よりも彼女のことを親身に考

えてる心からの行動なんだけれどね。」

 

「そうだよね、前は自分が傷つきたくないからニコニコしてたんだもんね。

それが相手に嫌われるかもしれないようなこと言えるようになるなんてすごいじゃ

ん。」

 

「ありがと。」

 

「でも彼女には伝わってないかもしれないけれどね。言葉通りをとってたら(笑)。」

 

「うん。学生時代みたいに、ただ優しく見守ってほしかったのかもね。。」

 

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言葉通りを受け取って会話すると

相手の真意を受け取れないことが多々あります。

でも言葉の裏を感じたりするのってむずかしい。裏は見えないものだから。

だからなるべく質問してみましょう。どういう考えでそういったの?って。

コミュニケーションにもスキルが要りますね。

でも本当に裏を感じて相手の気持ちを知りたいなら、そんなやり方ではなくて

自分を全部消して相手になりきってしまうくらいの在り方で、深いコミュニケーション

ができると無敵ですね!

 

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